日本臨牀2024年4月増刊号
腫瘍循環器学
-新しい学際領域の最新知見-
序 文 小室 一成  1
T.総 論   
 1.腫瘍循環器学とは 能勢  拓  11
 2.わが国のOnco-Cardiology の進化 岡   亨  19
 3.腫瘍循環器学の海外の動向〜医療機関におけるチーム医療から国や学会レベルの動きまで〜 佐瀬 一洋  26
 4.腫瘍循環器における診療ガイドライン 郡司 匡弘  33
 5.抗悪性腫瘍薬開発の変遷と今後 大津  敦  39
U.CTR-CVTの病態と機序   
 1.最新のがん診療―総論  石岡千加史  47
 2.抗がん薬の分類と心血管有害事象(CTR-CVT)総論 赤澤 康裕  53
 3.アントラサイクリン心筋症の病態と機序 白石 泰之  60
 4.アントラサイクリン心筋症におけるER-phagy 前嶋 康浩  67
 5.アントラサイクリン心筋症とフェロトーシス 池田 昌隆  74
 6.代謝拮抗薬(ピリミジン拮抗薬)の心血管毒性の病態と機序 照井 康仁  80
 7.シクロホスファミドによる心毒性の病態と機序 土岐 典子  83
 8.分子標的薬によるCTR-CVT   
  (1)VEGF阻害薬による心血管毒性の病態と機序 高橋 雅信  88
  (2)BCR::ABL 阻害薬による心血管毒性の病態と機序 郡司 匡弘  94
    (3) BTK 阻害薬の心血管有害事象の病態と機序 深田 光敬  100
  (4)プロテアソーム阻害薬の心血管毒性の病態と機序 中村 文美  106
  (5)EGFR 阻害薬の心臓血管障害の病態と機序 國政  啓  112
  (6)ALK 阻害薬による心血管障害の病態と機序 會田 有香  118
  (7)BRAF阻害薬/MEK阻害薬の心血管障害の病態と機序 坂本 二郎  122
 9.がん免疫療法   
  (1)免疫チェックポイント阻害薬   
    1)がん免疫と免疫チェックポイント阻害薬の作用機序 渡辺 祥伍  127
    2)免疫チェックポイント阻害薬関連心筋炎の病態と機序 田尻 和子  133
  (2)CAR-T細胞療法に伴う心血管有害事象の病態と機序 吉原  哲  138
 10.前立腺がんに対するアンドロゲン除去療法に伴う心血管有害事象の病態と機序 大迫 亮介  144
 11.造血細胞移植に伴う心血管有害事象 柳沢  龍  150
 12.放射線治療に伴う心血管障害の病態と機序 梅澤  玲  157
 13.放射線治療による冠動脈疾患、弁膜症 塩山  渉  163
V.がんに合併する心血管病の機序と病態、疫学   
 1.がんと心血管疾患のshared risk factor 植田 智美  171
 2.クローン性造血   
  (1)遺伝子変異とゲノムコピー数異常から見た日本人集団におけるクローン性造血 佐伯龍之介  176
  (2)クローン性造血と心血管疾患 三阪 智史  182
  (3)がんと心血管疾患の新しいつながり:がん治療関連クローン性造血 由良 義充  189
 3.血液やがんにおける後天的Y 染色体喪失 菊池 大貴  195
 4.がんと心臓病の共通する治療戦略 仲矢 丈雄  201
 5.心不全   
  (1)がん患者の心不全のリスク因子,原因,疫学,予後 森下  圭  207
  (2)最近の臨床の話題   
     1)がんと心不全の共有するメカニズム,クロストーク〜がんと心不全の相互関係「がん心臓連関」〜 門脇  裕  212
     2)右心不全が肝がんをpromoteする 大澤 陽介  216
     3)悪液質とcardiac wasting 野中 美希  222
 6.虚血性心疾患   
  (1)がんと虚血性心疾患―慢性炎症の視点からの考察― 田畑 範明  228
  (2)がんと冠動脈プラーク,冠攣縮 鍋田  健  232
 7.AF(心房細動)   
  (1)がん患者のAF の危険因子,原因,疫学,予後 山本  佑  237
 (2)がん患者の心房細動のメカニズム 原田 将英  241
 8.QT 延長,VT/VF,原因とメカニズム 村田 広茂  247
 9.心膜炎,心タンポナーデ,原因とメカニズム 佐藤 希美  254
 10.Pulmonary tumor thrombotic microangiopathy〜原因とメカニズム,危険因子,疫学,治療,予後〜 波多 野将  260
 11.VTE(静脈血栓塞栓症)   
  (1)がん患者のVTE の危険因子,原因,疫学,予後  中村 真潮  266
  (2)がん患者のVTE の発症機序,トルソー症候群 窓岩 清治  272
 12.AL アミロイドーシスの心病変 久保  亨  279
W.検 査   
 1.心臓バイオマーカー・凝固線溶系バイオマーカー 中川  仁  289
 2.心電図,ABI,血管機能検査 宮ア彩記子  294
 3.心エコー図検査 田中 秀和  299
 4.CT/MRI 上原 雅恵  304
 5.心内膜心筋生検 丸山 和晃  311
 6.CTRCDと遺伝子変異 野村征太郎  316
X.リスク評価・モニタリング・予防・早期治療介入の有用性   
 1.リスク評価   
  (1)がんサバイバーにおける心血管病予防を目指した修正可能危険因子の管理 金子 英弘  325
  (2)がん薬物療法開始前のリスク評価総論 杉村宏一郎  331
  (3)VTEのリスク評価と予防 末田 大輔  337
 2.CTRCDのモニタリング 山田 博胤  343
 3.CTRCDの一次予防 近藤  萌  348
 4.CTRCDの早期治療介入 根岸 朋子  354
 5.ICI関連心筋炎のスクリーニング 田村 祐大  359
Y.診断・治療   
 1.CTRCDの治療 近都 正幸  367
 2.虚血性心疾患の治療 石井 秀樹  372
 3.心筋炎の診断・治療 鈴木  翔  378
 4.AFの管理 深田 光敬  384
 5.脳梗塞の治療 河野 浩之  391
 6.悪性腫瘍に関連した心膜炎・心タンポナーデの診断と治療 北原 康行  396
 7.静脈血栓塞栓症(VTE)の治療 河角 敬太  402
 8.全身性ALアミロイドーシスの治療 片山 雄太  408
Z.外来診療、がんサバイバーシップ   
 1.腫瘍循環器患者の外来診療 小宮山知夏  417
 2.がんサバイバーの晩期心血管毒性 向井 幹夫  423
 3.小児がんサバイバーの長期フォローアップ 清谷知賀子  429
 4.AYA世代,周産期の腫瘍循環器 谷山 智子  436
 5.腫瘍循環器リハビリテーション 木田 圭亮  442
[.多職種連携、施設間連携、施設内連携   
 1.腫瘍循環器診療における医療連携とチーム医療 大倉 裕二  451
 2.腫瘍循環器診療における看護師の役割 吉田 俊子  458
 3.腫瘍循環器診療における臨床検査技師の役割 石垣 純香  465
 4.腫瘍循環器診療における薬剤師の役割 渋谷 悠真  470
 5.腫瘍循環器診療における理学療法士の役割 野ア 康平  476
\.心臓病患者のがん   
 1.心疾患患者のがん発生リスク 宮本 恵宏  483
 2.心臓病を有する患者のがん治療と予後 坂東 泰子  490
].心臓腫瘍   
 1.原発性心臓腫瘍・続発性心臓腫瘍:総論 雨宮  妃  501
 2.診断、治療 今井  亨  506
Ⅺ.新しい学際領域の発展   
 1.Onconephrology 腫瘍腎臓病学 松原  雄  513
 2.Stroke oncology 腫瘍脳卒中学 平野 照之  521
 3.Onco-hypertension 腫瘍高血圧学 峯岸慎太郎  527
 4.Psycho-oncology 精神腫瘍学 原島 沙季  535
 5.Immuno-oncology がん免疫学 村上恵理子  541
 6.Exercise oncology 運動腫瘍学 辻  哲也  546
Ⅻ.特 論   
 1.ヒトiPS細胞技術を活用した抗がん薬の心毒性評価法の開発 川岸 裕幸  557
 2.ゼブラフィッシュ腫瘍循環器学の新しい展開 田中 利男  563
 3.ドラッグ・ラグ ドラッグ・ロスについて 保田 知生  569
 4.腫瘍循環器におけるAIの活用 楠瀬 賢也  575
以 上