日本臨牀　75巻増刊号1（通巻1114号）
貧血学　-最新の診断・治療動向-
序文	谷脇　雅史 1
Ｉ．総　論
１．日本人における貧血の疫学	金倉　　譲 7
２．貧血の定義・分類	猪口　孝一 13
３．貧血の検査・診断の変遷と展望	山口　博樹 19
４．貧血治療の変遷と展望	浦部　晶夫 24
５．特発性造血障害疾患の診療の参照ガイド：概論	小澤　敬也 27
II．貧血の病理・病態と発症機序
１．骨髄造血細胞の病理・病態	伊藤　雅文 35
２．脾臓の病理・病態	近藤礼一郎 41
３．赤血球の動態と貧血発症機序	外川　　亮 45
４．造血幹細胞老化機序	田久保圭誉 51
５．先天性造血不全のゲノム異常	村松　秀城 56
６．血清鉄代謝の恒常性機構	友杉　直久 61
III．造血因子欠乏による貧血
１．鉄欠乏性貧血
（１）鉄欠乏性貧血の病態・臨床像	金丸　昭久 69
（２）鉄欠乏性貧血の性差	金森きよ子 75
（３）検査・診断
１）鉄欠乏性貧血における血液検査・身体所見・問診	大崎　浩一 79
２）バイオマーカー	小船　雅義 83
３）鉄欠乏性貧血と鑑別すべき症候性貧血	築根　　豊 87
（４）鉄欠乏性貧血の治療とその留意点
１）鉄剤の適正使用による貧血治療指針改訂［第３版］：概論	畑山　真弓 91
２）鉄剤（経口・静注）の種類・特徴・開始時期と投与期間	岡田定 97
（５）領域別鉄欠乏性貧血の鉄剤治療と管理
１）慢性腎臓病患者における鉄管理と治療の実際	倉賀野隆裕 101
２）消化器疾患における鉄欠乏性貧血診療の考え方	竹内　　健 106
３）腫瘍内科	田中　朝志 110
４）産婦人科領域における鉄欠乏性貧血とその管理	杉村　　基 114
５）鉄過剰症の病態と治療	鈴木　隆浩 118
６）鉄剤の臨床効果と注意点	岡田　　定 123
７）鉄欠乏性貧血の栄養食事指導	原　なぎさ 127
（６）鉄欠乏性貧血の診断・治療と管理
１）乳児貧血	滝田　順子 132
２）思春期貧血	宮崎　　仁 136
３）妊娠時鉄欠乏性貧血	大西　　康 141
４）アスリート貧血	蒲原　一之 146
５）高齢者の貧血	宮腰重三郎 151
６）鉄剤に反応しない鉄欠乏性貧血	川端　　浩 156
７）鉄欠乏性貧血とHelicobacter pylori 感染	大﨑　敬子 161
２．巨赤芽球性貧血
（１）巨赤芽球性貧血の病態・臨床像	脇本　直樹 167
（２）検査・診断
１）VB12・葉酸(検査・診断)	大西　　康 172
２）血液検査・生化学検査	和田　秀穂 178
（３）治療と留意点	前田　　猛 182
３．腎性貧血
（１）腎性貧血の病態・臨床像	那須かほり 186
（２）検査・診断
１）腎機能検査	堀尾　　勝 190
２）尿・血液・病理検査・画像検査	守矢　英和 194
（３）治　療
１）我が国の腎性貧血治療のガイドライン概要	丸山　之雄 199
２）エリスロポエチン製剤	鶴屋　和彦 203
３）腎臓リハビリテーション	上月　正博 208
４）エリスロポエチン抵抗性・赤血球造血刺激因子製剤低反応性腎性貧血の治療	酒巻　裕一 213
５）心腎貧血症候群の治療	松井　　勝 217
４．微量元素欠乏貧血（亜鉛，銅）の病態と治療	湧上　　聖 222
IV. 骨髄疾患による貧血
１．成人骨髄異形成症候群（MDS）
（１）疾患概念・病因・病態	三谷　絹子 229
（２）病型分類－FAB分類・新WHO分類の比較－	坂本　　光 234
（３）検査・診断・鑑別診断（再生不良性貧血）
１）骨髄塗抹染色・骨髄生検	辻岡　貴之 239
２）染色体・遺伝子検査	谷脇　雅史 244
（４）治　療
１）MDS診療ガイドラインにおける治療戦略：概論	大屋敷一馬 252
２）治　療
①アザシチジン（高リスクMDS）	石川　隆之 257
②レナリドミド（低リスクMDS）	原田　結花 262
③エリスロポエチン	中﨑　久美 268
④同種造血幹細胞移植	神田　善伸 273
⑤支持療法としての輸血・鉄キレート療法	堀池　重夫 278
３）予後・予測システム
①骨髄異形成症候群の予後予測-IPSS とIPSS-R について-	佐藤　信也 283
②WPSS, refined WPSS	丸山ゆみ子 288
２．小児骨髄異形成症候群
（１）疾患概念・病因・病態	秋田　直洋 293
（２）検査・診断・鑑別診断(再生不良性貧血）	今村　俊彦 298
（３）治　療
１）免疫抑制療法	長谷川大輔 301
２）造血幹細胞移植	梅田　雄嗣 307
３．骨髄線維症
（１）疾患概念・病因・病態	上運天綾子 311
（２）検査・診断
１）遺伝子変異解析	鴨田　吉正 315
２）生検・骨髄穿刺	定平　吉都 322
（３）治　療
１）ルキソリチニブ	織谷　健司 327
２）造血幹細胞移植	竹中　克斗 332
（４）予後・予測システム	小松　則夫 338
４．成人再生不良性貧血
（１）疾患概念・病因・病態	亀岡　淳一 344
（２）検査・診断・鑑別診断	山﨑　宏人 349
（３）治療と経過・予後
１）重症度分類による治療指針	南谷　泰仁 354
２）蛋白同化ステロイド療法（メテノロン）	桐戸　敬太 361
３）免疫抑制療法（ATG，シクロスポリン）	大畑　欣也 367
４）ガイドラインによる成人造血幹細胞移植	川井　信孝 372
５）経過と予後	大橋　春彦 377
５．小児再生不良性貧血
（１）疾患概念・病因・病態	濱　　麻人 381
（２）検査・診断・鑑別診断	下澤　克宜 385
（３）治療と経過・予後
１)重症度分類による治療指針	平井麻衣子 390
２）免疫抑制療法（ATG，シクロスポリン）	成田　　敦 394
３）ガイドラインによる小児造血幹細胞移植	橋井　佳子 399
４）免疫抑制療法ならびに造血幹細胞移植後を行った小児再生不良性貧血の経過と予後	荒川ゆうき 404

６．Fanconi貧血
（１）Fanconi貧血の疾患概念・病因・病態	山下　孝之 409
（２）臨床診断・検査・治療	矢部みはる 414
（３）成人のFanconi貧血の特徴と管理	矢部　普正 418
７．先天性角化不全症
（１）疾患概念・病因・病態　先天性角化不全症，疾患概念・病因・病態	西尾　信博 422
（２）検査・診断・治療　先天性角化不全症，検査・診断・治療	西尾　信博 427
８．赤芽球癆
（１）疾患概念・病因・病態	廣川　　誠 431
（２）検査・診断・治療	前田　　猛 437
９．鉄芽球性貧血
（１）疾患概念・病因・病態	藤原　　亨 442
（２）検査・診断・治療	藤原　　亨 448
V．溶血性貧血
１．溶血性貧血の病理・病態・分類	亀崎　豊実 455
２．先天性溶血性貧血の診断・治療
（１）赤血球膜異常症（遺伝性球状赤血球症）	中西　秀和 460
（２）ヘモグロビン異常症（サラセミア・鎌状赤血球症）	早川　　潤 467
（３）赤血球酵素異常症・不安定ヘモグロビン症	小倉　浩美 472
３．後天性溶血性貧血の診断・治療
（１）温式自己免疫性溶血性貧血	亀崎　豊実 472
（２）冷式自己免疫性溶血性貧血
１）寒冷凝集素症	臼杵　憲祐 484
２）発作性寒冷ヘモグロビン尿症	臼杵　憲祐 493
（３）発作性夜間ヘモグロビン尿症（PNH）	西村　純一 499
（４）赤血球破砕症候群	井山　　諭 506
VI．二次性貧血
１．慢性疾患に伴う貧血（ACD）
（１）ACDの発症機序・病態	脇本　直樹 513
（２）ACDと基礎疾患の関わり
１）慢性感染症	子川　和宏 518
２）炎症性疾患（関節リウマチ・膠原病）	藤巻　克通 523
３）悪性腫瘍	林　　和美 528
２．検査・診断・治療	篠原　健次 532
３．ACDと鉄欠乏性貧血との鑑別診断	杉本　耕一 535
４．薬剤性貧血
（１）発症機序・分類・病態（溶血性，骨髄性）	半下石　明 540
（２）検査・診断・治療　薬剤性貧血―検査・診断・治療	本村小百合 545
VII．疾患が原因による貧血の予防・管理
１．　がん	友松　純一 553
２．血液腫瘍による貧血の管理	日野　雅之 559
３．消化管出血－特に、クッシング潰瘍に関して－	村西謙太郎 564
４．胃切除後貧血	保木　昌徳 569
５．慢性閉塞性肺疾患における併存症としての貧血・管理	田宮　暢代 574
６．心不全	内藤　由朗 580
７．肝臓疾患	南　　祐仁 584
８．続発性脾臓機能亢進症	有泉　俊一 588
９．過多月経	京　　　哲 590
１０．慢性腎臓病	秋葉　　隆 594
１１．Hunter舌炎，Plummer-Vinson症候群	石川　好美 600
１２．出血性痔核	徳永　行彦 605
１３．母児間輸血症候群	生田　寿彦 609
１４．一酸化炭素中毒-貧血性低酸素症と障害発生について-	山下　　寿 612
VIII．特　論
１．ヒトiPS細胞からの血液前駆細胞の開発状況	遠藤　　大 619
２．造血幹細胞移植に伴う合併症	野村　昌作 624
３．鉄代謝と感染症の関わり	佐藤　信彦 629
４．貯血式自己血輸血の適応	紀野　修一 634
５．輸血療法の実施に関する指針	藤井　康彦 641