日本臨牀　74巻増刊号3（通巻1098号）
新前立腺癌学　―最新の基礎研究と診断・治療―
序　文	小川　　修　　1
I．総　論
1．前立腺癌研究の歴史的変遷と展望	赤座　英之　　7
2．前立腺癌基礎研究の課題と展望	鈴木　和浩　 12
3．前立腺癌臨床研究の課題と展望	筧　　善行　 17
II．前立腺癌の疫学
1．本邦における前立腺癌の疫学的動向	山口　健哉　 27
2．前立腺癌の疫学：国際比較	樋之津史郎　 34
3．前立腺癌の危険因子	宮永　直人　 39
4．前立腺癌の自然史	鴨井　和実　 43
5．遺伝性・家族性前立腺癌	深堀　能立　 47
III．前立腺癌の分子生物学と発癌機序
1．前立腺癌の分子生物学・遺伝学
（1）前立腺癌の分子生物学と遺伝学：概論	五島　悠介　 55
（2）前立腺癌の癌遺伝子・癌抑制遺伝子	植田　　健　 60
（3）前立腺癌における幹細胞医学	小坂　威雄　 65
（4）前立腺癌と酸化ストレス	塩田　真己　 71
（5）前立腺癌とエピジェネティクス	山下　　聡　 75
2．前立腺癌の発癌・進展
（1）前立腺癌の発癌・進展機序：概論	亭島　　淳　 80
（2）アンドロゲン受容体を介する機序
1）アンドロゲン受容体異常	坂本　信一　 87
2）アンドロゲン受容体共役因子の異常	戸澤　啓一　 93
3）副腎由来アンドロゲンの役割	溝上　　敦　 99
4）リガンド非依存性アンドロゲン受容体活性化	寺川　智章　106
（3）アンドロゲン受容体を介さない機序
1）アンドロゲン非依存性進展（抗アポトーシス遺伝子の発現亢進）	古川　順也　111
2）シグナル伝達異常	松本　洋明　116
3）神経内分泌化	西川　晃平　122
IV．前立腺癌の浸潤・転移
1．前立腺癌浸潤・転移機序：概論	金山　博臣　129
2．前立腺癌の浸潤・転移に関連する分子	蘆田　真吾　135
3．前立腺癌の転移・再発様式の特徴	北村　　寛　140
4．前立腺癌骨転移の機序	横溝　　晃　145
5．リンパ節転移	末金　茂高　149
6．臓器転移	柳原　　豊　154
V．前立腺癌の予後因子
1．限局性前立腺癌の予後因子	松本　一宏　161
2．ホルモン感受性進行前立腺癌の予後因子	藤本　直浩　166
3．去勢抵抗性前立腺癌の予後予測因子	古瀬　　洋　171
4．ノモグラムに基づく予後予測	権藤　立男　176
5．日本版ノモグラムの有用性	黒岩顕太郎　183
VI．臨床応用を目指した基礎研究
1．バイオマーカーの開発
（1）前立腺癌バイオマーカー開発の現況と展望	米山　　徹　191
（2）糖鎖マーカー	伊藤　明宏　196
（3）microRNA	小島　聡子　201
（4）骨関連マーカー	神谷　直人　205
2．新規治療開発
（1）前立腺癌の進展機序に基づく新規治療開発の動向	井上　高光　211
（2）遺伝子治療	渡部　昌実　221
（3）分子標的治療	田村　賢司　226
（4）アンチセンスオリゴ療法	村蒔　基次　234
（5）免疫療法	吉村　一宏　238
（6）ヘルペスウイルスを用いたウイルス療法	角谷　成紀　244
VII．前立腺癌診療ガイドライン・前立腺癌取扱い規約
1．ガイドライン・取扱い規約作成の意義	原　　　勲　251
2．前立腺癌診療ガイドラインの特徴：欧米ガイドラインとの比較	田中　宣道　256
3．前立腺癌取扱い規約とTNM分類	立神　勝則　262
VIII．前立腺癌の検査・診断
1．前立腺癌の検査・診断の進歩：概論	兼平　　貢　271
2．前立腺がん検診
（1）本邦における前立腺がん検診の現況と展望	沖原　宏治　275
（2）前立腺がん検診の国際的動向	伊藤　一人　280
（3）前立腺がん検診の問題点	古賀　寛史　286
3．問診・理学的所見（直腸診を含む）	石戸谷滋人　291
4．PSA（Prostate Specific Antigen：前立腺特異抗原）
（1）前立腺癌診断におけるPSAの意義	中島　　淳　295
（2）PSAアイソフォームおよび関連パラメーターの有用性	桶川　隆嗣　300
（3）PSA測定における問題点	福森　知治　305
5．画像診断
（1）超音波検査	木村　　剛　310
（2）CT・PET-CT	高橋　　哲　318
（3）MRI	玉田　　勉　323
（4）新しい骨転移の画像診断	南本　亮吾　330
（5）定量的骨シンチグラフィの意義	中嶋　憲一　335
（6）Multiparametric MRIの有用性	北島　一宏　340
6．前立腺生検
（1）前立腺生検：現状と展望	木下　秀文　346
（2）経直腸および経会陰生検の比較	奥野　　博　350
（3）系統的生検と狙撃生検の統合および至適生検本数	川上　　理　355
（4）再生検の適応と意義	影山　　進　359
（5）MRIガイド下前立腺生検の有用性	木谷　公亮　363
（6）前立腺生検に伴う合併症と対策	東郷　容和　369
7．病理検査
（1）前立腺癌病理診断の現状と展望	宮城　洋平　374
（2）Gleason分類の変遷と問題点	白石　泰三　379
（3）腺癌以外の前立腺原発悪性腫瘍	内田　克典　384
（4）癌と鑑別を要する病変	都築　豊徳　391
（5）前立腺の免疫染色	伊藤　智雄　397
（6）分子病理学的アプローチにおける基礎的検討	藤井　智美　402
IX．前立腺癌の治療
1．前立腺癌治療の歴史と現況：概論	福原　　浩　409
2．外科治療
（1）外科治療の進歩	原林　　透　416
（2）恥骨後式前立腺全摘除術	榎田　英樹　421
（3）腹腔鏡下前立腺全摘除術	熱田　真人　427
（4）ミニマム創内視鏡下前立腺全摘除	齋藤　一隆　432
：ガスレス・シングルポート・ロボサージャン前立腺全摘除
（5）拡大前立腺全摘術	川島　清隆　437
（6）ロボット支援前立腺全摘除術	三宅　秀明　445
（7）リンパ節郭清術	瀬島　健裕　450
（8）術後合併症とその対策
1）周術期合併症とその対策	古家　琢也　456
2）尿禁制改善の工夫	羽賀　宣博　461
3）性機能改善の工夫	久末　伸一　468
4）人工尿道括約筋植込術	海法　康裕　474
（9）術後再発の諸問題
1）術後再発診断とその問題点	賀本　敏行　481
2）術後再発に対する治療	安住　　誠　486
3）術後再発に関する予測因子の有用性	中村小源太　490
3．放射線療法
（1）放射線療法の歴史と現況：概論	井口　治男　494
（2）外照射療法
1）外照射療法の現状と展望	中村　和正　499
2）内分泌療法併用の適応とその意義	吉田　賢史　503
3）強度変調放射線治療（IMRT）	溝脇　尚志　508
4）放射線治療の合併症とその対策	萬　　篤憲　514
5）PSA 再発の定義および治療上の問題点	唐澤　克之　520
6）再発後の治療戦略	井上　貴博　525
（3）小線源療法
1）密封小線源永久挿入療法	斉藤　史郎　531
2）高線量率組織内照射	吉岡　靖生　537
3）高リスク前立腺癌への適応と問題点	岡本　圭生　542
（4）粒子線治療
1）重粒子線治療	粕谷　吾朗　546
2）陽子線治療	高木　　克　552
4．内分泌療法（ホルモン療法）
（1）内分泌療法（ホルモン療法）の歴史と現況：概論	並木　幹夫　557
（2）内分泌療法（ホルモン療法）の実際
1）LH-RHアゴニスト（GnRHアゴニスト）	小川　良雄　563
2）LHRHアンタゴニスト	植村　元秀　568
3）抗アンドロゲン剤	今本　　敬　573
4）CAB（combined androgen blockade）療法	島居　　徹　578
5）抗アンドロゲン除去症候群	小宮　　顕　584
6）アンチアンドロゲン交替療法	鈴木　啓悦　589
7）間欠的内分泌療法（ホルモン療法）	赤倉功一郎　595
8）デキサメタゾン療法	西村　和郎　601
9）内分泌療法に伴う有害事象	新井　　学　605
10）PSA再燃の診断と問題点	酒井　英樹　610
5．去勢抵抗性前立腺癌に対する治療
（1）去勢抵抗性前立腺癌に対する治療の進歩	大園誠一郎　615
（2）去勢抵抗性前立腺癌に対する治療の実際
1）ドセタキセル	長尾　一公　619
2）アビラテロン（CYP17阻害剤）	上村　博司　624
3）エンザルタミド	神波　大己　632
4）カバジタキセル	原田　健一　640
5）去勢抵抗性前立腺癌に対する逐次療法と問題点	野澤　昌弘　644
6）本邦未承認薬―ラジウム-223、Sipuleucel-T、ケトコナゾール―	西山　　勉　649
7）現在進行中の臨床試験	稲元　輝生　653
6．その他の治療
（1）（PSA）監視療法	杉元　幹史　660
（2）骨関連事象に対する薬物治療	丸山　　覚　665
（3）緩和医療ーがん疼痛の薬物治療	三浦　剛史　669
（4）塩化ストロンチウム89による骨転移疼痛緩和治療	小坂　恭弘　676
X．特　論
1．前立腺癌における遺伝子多型	土谷　順彦　683
2．前立腺全摘除術後の下部尿路機能	後藤　百万　687
3．ハイリスク限局性前立腺癌に対する治療戦略	成田伸太郎　693
4．臨床解剖学的知見の前立腺全摘除術への応用	日向　信之　701
5．前立腺癌治療とQOL	並木　俊一　709
6．ICG蛍光法によるセンチネルリンパ節同定	結縁　敬治　714